『不動産取引における 心理的瑕疵の裁判例と評価』
宮崎 裕二 著仲嶋 保 著
難波 里美 著
高島 博 著
A5判・200頁
本体2,000円+税
978-4-905366-31-7 C2034
2014年3月発行
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いわゆる《事故不動産》をめぐる多くの裁判例を詳解するとともに、賃貸・売買市場での取引実態を解明し、心理的瑕疵による減価率の査定手法を具体例をあげて解説した初めての書です。
不動産取引において心理的瑕疵の問題に遭遇された方の手助けになり、不動産取引の円滑化と紛争の未然防止に役立てれば幸いです。
第1章 不動産取引における心理的瑕疵
第1節 不動産取引における心理的瑕疵とは
1 不動産取引における心理的瑕疵とは
2 瑕疵担保責任1瑕疵担保責任の概要 2「瑕疵」とは 3「隠れた」とは 4解除ができる場合 5特別法による保護
3 説明義務違反 1 説明義務の根拠 2 一般的な説明義務違反の法律構成
第2節 裁判例の紹介と分析(売買)
1 問題となり得る責任 1 売主の責任 2 仲介業者の責任
2 裁判例の紹介 1 はじめに 2 自殺等があった古家利用付土地・建物の売買 3 自殺等があった建物取壊し前提の土地・建物の売買 4 自殺等があった建物取壊し後の売買 5 マンション(1棟もしくは1室)やビルの売買
3 裁判例の分析 1 はじめに2 建物取壊しの有無(建物の現状)3 自殺等からの期間の経過 4 死因(自殺か他殺か、死亡の態様等)5 地域住民の記憶、地域制 6 自殺等があった場所 7 後の契約が取り止めになった等の事情、売却代金の低下 8 建物の利用目的 9 結論の分かれ目 10 損害額について
第3節 裁判例の紹介と分析(賃貸)
1 自殺等があった建物の賃貸 1 問題となり得る責任 2 裁判例の紹介
2 賃貸している建物での自殺等 1 問題となり得る責任 2 裁判例の紹介
3 裁判例の分析
1 賃貸物件で自殺等があった場合の告知義務の有無についての考慮要素 2 告知義務が問題となる部屋3 告知義務違反が問題となる期間4 賃借人が自殺等をした場合の損害額について
第4節 競売に関する裁判例の紹介と分析
1 裁判例の紹介
2 裁判例の分析 1 競売事例での考慮要素 2 競売事例特有の考慮要素
第5節 心理的瑕疵の裁判例のまとめ
第2章 心理的瑕疵物件の賃貸・売買市場の実態
1 はじめに
2 心理的瑕疵のある賃貸物件
3 心理的瑕疵のある売買物件 1 一次流通(物件買取り業者)の市場 2 二次流通(一般顧客)市場 4 まとめ
第3章 心理的瑕疵による減価率の査定手法
1 はじめに
2 心理的要因は不動産の減価となり得るか否か 1 瑕疵担保責任と不動産売買2 心理的瑕疵における不動産の減価 3 心理的瑕疵と認められるための判断基準
3 心理的要因による減価率の査定
第4章 心理的瑕疵のある賃貸用不動産の取扱い
1 心理的瑕疵のある不動産が発生する背景 1 孤立死・孤独死 2 自 殺 3 公営住宅等における孤独死数の増加傾向 4 事故物件数の推定
2 心理的瑕疵のある不動産の取扱い 1 心理的瑕疵物件の呼び方 2 建物賃借人に対する告知 3 具体的ケースへの対応 4 賃料への影響 5 再募集までの期間6 リフォームの内容 7 お祓い 8 遺族に対する損害賠償の請求9 心理的瑕疵に対応した保険への加入10 賃貸借契約書の記載方法 11 新賃借人の属性
用語索引
裁判例索引