『粉飾の監査風土−なぜ粉飾決算はなくならないのか』
弘前大学人文学部准教授 柴田 英樹 著四六判・256頁・上製
定価:2,750円(税込)
ISBN978-4-901431-57-6 C2034
2007年7月
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粉飾決算はどのようにして行われているのか?それはどのようにして見抜けば良いのかをわかり易く解説。粉飾決算をなくすために、監査風土はどうあるべきかを提示。
エンロン、カネボウ、ライブドア、日興コーディアル事件などの具体例を取り上げ、その手口から発覚後の動き、社会的影響までを追跡しながら分析。
読み進めていくことで、監査業界の実態と最新の業界状況もわかります。
はじめに−粉飾決算は、なぜなくならないのか
第1章 粉飾決算とは
1 粉飾の構造
2 粉飾の進行
許される粉飾と許されない粉飾
粉飾決算の目的とその進行段階
粉飾の発見方法
ビッグバスを使った会計操作第2章 財務諸表監査と粉飾決算
1 会計ビッグバンという名の日本たたき
外圧による会計ビッグバン
日本の会計基準の問題点
国際会計基準とのコンバージェンス
企業会計基準委員会、新体制で会計基準共通化を加速
2 米国型商法の導入
商法大改正
3 日本の会計基準のコンバージェンス
遅れた日本基準第3章 粉飾の企業風土
企業風土とは
企業風土と監査風土との関係
1 日本の企業風土の特色
日本企業の創設
銀行支配の構造
バブルは日本企業の象徴
土地神話の崩壊
家の崩壊
中小零細企業が総数の九九%
違法な勢力との腐れ縁と古い企業体質
不透明な日本企業
家族のルールの不存在
準共同体的企業から株主所有物企業へ
敵対的買収を許さない企業文化
2 アングロ・サクソンの企業風土との相違点
日本の企業風土の特色から出てくる中核概念
アングロ・サクソンの企業風土の特色から出てくる中核概念
ストック・オプションは粉飾の温床
3 新たな企業風土の構築の必要性
企業買収時代の到来
組織文化
組織文化の形成要因
組織文化が変革を妨げる第4章 粉飾の監査風土
監査風土とは
監査風土と企業風土との関係
1 日本の監査風土の特色
監査人と企業の馴れ合い体質
二つの制度監査
過酷化する監査法人の仕事
日本の大手監査法人の変遷
日本における外資系会計事務所の変遷
大手監査法人の現状
あらた監査法人の設立
みすず監査法人の解散
新日本監査法人、日本のビッグ・ワンへ
中堅監査法人の合併
世界的会計事務所の変遷
世界的会計事務所との提携
日本の監査風土と風土病
内部監査の監査風土
監査役の監査風土
監査委員の監査風土
2 日本とアングロ・サクソンの監査風土の比較
日本の監査風土と企業風土との関係
アングロ・サクソンの監査風土と企業風土との関係
日本の監査法人の業務
外資系会計事務所の業務
アンダーセン消滅にみるコンサルティング重視の弊害
世界的会計事務所の現状
3 新たな監査風土の構築の必要性
企業と監査法人との馴れ合い体質の変革
監査法人自体のディスクロージャーの必要性
企業のガバナンスの向上
日本版SECの設置の必要性
米国証券取引委員会(SEC)の責務
日本の証券取引等監視委員会(SESC)の責務
証券取引等監視委員会のあるべき組織改革
証券取引等監視委員会の機能強化に関する民主党の提案について
当面の摘発強化策第5章 最近の粉飾事例
1 エンロン事件
2 カネボウ事件
3 ライブドア事件
4 日興コーディアルグループ事件
5 最近の粉飾事件の共通点
6 SOX法の成立とその影響
SOX法の構成
内部統制の法制度化の動向
日本版SOX法
内部統制監査
内部統制の変革する風土
第6章 結局、粉飾決算はなくすことができるのか三洋電機の粉飾疑惑
経営者の監査理解度のチェックリスト
監査報告書の有用性の強化
四半期報告書制度とレビュー
四半期報告書の虚偽記載も処分対象あとがき
参考文献
索 引粉飾の監査風土
なぜ、粉飾決算はなくならないのか
柴田英樹978-4-901431-57-6